抹茶に適した水の選び方
昨今の抹茶ブームにより、海外からのお客様に日本の抹茶をご注文いただく機会が増えました。
以前、ご来店いただいた海外のお客様から、
「どの水で抹茶を点てればいいですか?」
という質問をいただきました。
抹茶は 茶葉だけでなく、水によっても味わいが大きく変化します。
実は同じ抹茶でも、水が変わるだけで驚くほど印象が変わることがあります。
日本に住んでいると、軟水のおいしい水を当たり前のように飲んでいます。
しかし、日本以外の地域では水そのものの性質が大きく異なります。
私は、海外のお客様が日本で飲んだ抹茶を自国で再現できない理由の多くは、水の違いにあるのではないかと感じています。
例えば欧米や東南アジアでは、「高い水=良いもの」というイメージが強いことがあります。
しかし抹茶の世界では、必ずしもそうとは限りません。
多くの高級ミネラルウォーターは「硬水(Hard Water)」です。
硬水そのものが悪いわけではありませんが、宇治抹茶の繊細な甘みやうま味を楽しむには、軟水の方が向いていると私は考えています。
硬水で抹茶を点てるのは、例えるなら 繊細な白身魚のカルパッチョに強烈なチリソースをかけるようなものです。
素材本来の「うま味」や「香り」が、見えにくくなってしまうことがあります。
おすすめは軟水
結論から言うと、私がおすすめするのは軟水です。
日本の水道水や、多くの日本産ミネラルウォーターは軟水です。
軟水は抹茶本来の、
- 甘み
- うま味
- 香り
を、素直に引き出してくれます。
抹茶に適した水の硬度は?
一般的な目安として、
- 軟水 0〜100mg/L程度
- 中硬水 100〜300mg/L程度
- 硬水 300mg/L以上
とされています。
抹茶を楽しむのであれば、できるだけ硬度の低い軟水を選ぶことをおすすめします。
硬水ではどうなるのか
一方で硬水は、
- 苦味
- 渋味
が強く感じられることがあります。
もちろん好みの問題です。
抹茶ラテなどではあまり気にならない場合もあります。
しかし、宇治抹茶の繊細な甘みやうま味を楽しみたい場合は、軟水の方が向いています。
私が普段使う水
私自身は特別な水を使っていません。
自宅の水道水をポットで沸かして使っています。
日本であれば一般的な水道水で十分だと思っています。
もちろん軟水のミネラルウォーターを使っても良いでしょう。
ただ、日本であれば高価な水を探すよりも、良い抹茶を選ぶ方が味への影響は大きいと感じています。
海外でおすすめの水
海外にお住まいの場合は、
- ✓ Soft Water
- ✓ Low Mineral Water
と表示された水を選ぶと良いでしょう。
硬度が低いほど、宇治抹茶らしい香りやうま味を感じやすくなります。
私なりのおすすめを挙げるなら、
Europe
Volvic をおすすめします。
Evianよりも軟水で、世界中で比較的入手しやすく、抹茶との相性も良い水です。
USA
Purified Water や、ミネラル添加の少ないボトルウォーターがおすすめです。
Southeast Asia
RO Water(逆浸透膜ろ過水)が理想的です。
日本の軟水に近い性質を持ち、抹茶本来の香りや甘みを引き出しやすくなります。
来日の際、日本で飲んだ抹茶が自国で飲むものと違う、と感じたことがあるかもしれません。
それは茶葉の違いだけではなく、水の違いによる影響も少なくありません。
日本の水道水は軟水で成分バランスが良く、抹茶の甘みやうま味を自然に引き出してくれます。
まとめ
抹茶に最適なのは軟水です。
特別な水を探す必要はありません。
余計なものを削ぎ落とした、シンプルな水を一度沸騰させる。
それだけで抹茶の印象は大きく変わります。
まずは身近な軟水で点ててみてください。
良い抹茶と良い水。
その組み合わせだけで、一杯の味わいは驚くほど豊かになります。
どうぞ、ご自身にとって最高の一杯を見つけてください。
店主厳選の5選
今回のブログで語った「思想」を、ぜひあなた自身の五感で確かめてください。数あるラインナップの中から、丸竹夷が誇る「本物の宇治」を象徴する5点を厳選しました。比較的買いやすいお値段のものから高価格のものまで。どうぞ抹茶選びの参考にしてみてください。
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