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公開日 2022年7月16日 最終更新日 2022年7月16日
3年ぶりの山鉾巡行が決まった祇園祭。
今回は前祭の山建てが行われる7月13日の様子をYouTubeでの動画と写真でご紹介します。
祇園祭とは
日本三大祭の一つとされる祇園祭は八坂神社の祭礼で7月1日から31日まで1ヶ月間に渡って行われるお祭りです。昨年はコロナ禍のため巡行もなく縮小して催行されましたが、今年は3年ぶりに巡行が決まりました。平安時代に京の都をはじめ、国々で疫病が流行し、人々はこれを牛頭天王の祟りとして恐れました。そこで、国の数と同じ66本の矛を立てて祭りをおこない、神輿を神泉苑に送って疫神の祟りを祓おうとしたのが祇園祭の始まりとされています。
孟宗山
まずはくじ取り式で山一番を当てた孟宗山から。孟宗山は呉の国の孟宗が雪の中、病気の母が欲しがるたけのこを奇跡的に掘りあてた逸話にちなんだ山で、祇園祭の山鉾の中では唯一、松に雪に見立てた綿が乗る冬景色の山です。
厄除け粽は、家内安全、親孝行のご利益があることからご利益を求める人が多い山です。
が、、、
はい、まだ建てていませんでした。。。
7月10日から鉾建てが始まり、13日から山建てが始まるのですが、孟宗山は14日に山建て、15日に会所でちまきなどの販売が始まるそうです。
孟宗山は烏丸通に面しているので交通面での関係があるのかもしれませんね。
長刀鉾
くじ取らずとして巡行の先頭を行く長刀鉾。巡行の当日には山鉾の中で唯一、生稚児(いきちご)が二人の禿を従えて乗り込みます。四条河原町の辻回しが大きな見せ場で3年ぶりの辻回しに期待が高まります。
朝から厄除け粽を買い求める人でたくさんの行列が出来ていました。
この景色を見るのも久しぶりで、普段は夕方前には当日分が売り切れているので欲しい方は午前中のうちに並ぶのがおすすめです。
そういえばこんな行列もあったな〜と懐かしくなりました。
函谷鉾
函谷鉾も長刀鉾と同じく、くじ取らずの鉾。
函谷関を脱出できた故事に由来します。
前懸「イサクに水を供するリベカ」は16世紀のベルギー製毛織物で寛永10(1633)年にオランダ商館長が徳川家光に贈った献上品の目録に記載があり函谷鉾へ享保3(1718)年に町内在住の沼津宇右衛門が寄贈したもの。
函谷関を脱出できた故事に由来します。前懸「イサクに水を供するリベカ」は16世紀のベルギー製毛織物で寛永10(1633)年にオランダ商館長が徳川家光に贈った献上品の目録に記載があり函谷鉾へ享保3(1718)年に町内在住の沼津宇右衛門が寄贈したもの。
また閑古鉾はInstagramなどSNSを活発に利用されて祇園祭期間中もさまざまな情報を発信されています。
菊水鉾
昭和27年に復興した菊水鉾。山鉾でも唯一の唐破風屋根や四隅の薬玉など豪華華麗な装飾が目を惹きます。
菊水鉾ではお茶会も開かれていますが、今年はコロナ感染対策で席数を減らしており前売り制を取っていました。
普段の年なら13日〜16日まで各流派持ち回りで担当されています。
ここでいただける銘菓したたりとそれを乗せた菊の形をしたお皿がいただけるのが毎年の楽しみだったりします。
占出山
12時ごろの占出山の様子です。骨組みが出来上がったこうゆう姿を見られるのも山建ての面白さです。
神功皇后が肥前国松浦川で鮎を釣り、戦での勝利の兆しとしたという故事に由来する山。
占出山の御神体は金の烏帽子に右手に釣り竿、左手に吊り上げた鮎を持っています。
山伏山
平安時代の高僧を祀る山で懸想品は室町通の歴史を刻む名品が揃っています。
御神体の高僧の装束は聖護院本山派の正式な山伏装束。
この日は山に取り付ける松の御神木が電柱に立てかけられていました。
山伏山と書かれた筒の中には宵山に灯す提灯が連なって畳まれています。
霰天神山
雷除け、火伏せのお守りを授与している霰天神山は永正年間の大火の際に、季節外れの霰が降って鎮火し、その時に降ってきた一寸二分の天神像を祀ったのが山の起こりと伝わっています。
霰天神山の隣の膳處漢ぽっちりのしみだれ豚まんは今や宵山の一つの名物になり買い求める人の行列が目を惹きます。
放下鉾
鉾の中では一番遅く組み上がります。
放下鉾、船鉾、岩戸山のある新町通は13日に曳き初めが行われます。
車輪の組み立ての場面に運良く立ち会えたので動画でご紹介しています。
郭巨山
金運招福の山でお守りを求める人が多い郭巨山。鍬を持つ郭巨と牡丹を持つ童子の御神体を乗せて、障子6枚で切妻型の屋根を作る「日覆屋根」はこの山ならではの特徴。
蟷螂山
別名カマキリ山とも呼ばれ御神体のカマキリのカラクリが巡行の時に動きます。
宵山には名物の「蟷螂のからくり神籤」は人気の高まりから長い行列を作ります。
授与品もセンスが良く手拭いやTシャツはすぐに完売するほどの人気です。
船鉾
鉾全体が船の形をしていて、船の先端には金色の鷁(げき)という鳥が乗せられています。
本物の木造船の技法で組み立てられた鉾は巡行の最後を務めます。
曳き初めの様子はYouTube動画を御覧ください。
月鉾
軒周りを隙間なく埋め尽くす飾り金具の美しさから動く美術館と称される月鉾。
稚児人形は於兎麿(おとまろ)で明治までは生稚児が乗っていました。
鶏鉾
太平の世を伝える中国の史話を主題にした鉾で、物語の中で平和を象徴する鶏を鉾の名前に冠し、鉾頭には三日月に収まる鶏卵を表したとされる飾りが特徴。
鶏鉾は道幅のある室町通にあり、宵山のお囃子や宵山提灯を眺めやすくておすすめです。
白楽天山
唐の詩人白楽天と道林禅師の問答場面をテーマとする山。学問開眼や合格祈願の山として受験生にお守りを買う人も多い。
綾傘鉾
厄災を祓う棒振り囃子が人気で赤熊のかぶり面に棒を持った者と鬼面にバチと太鼓を持った者が鉦と笛に合わせて疫病退散の踊りを披露する。
綾傘鉾の棒振りばやしは非常に人気が高く宵山期間にも披露されて多くの人が集まる。
伯牙山
杉本家住宅の前に立つ伯牙山は琴の名手、伯牙を祀る。御神体は196.5cmもある大柄な御神体でまさかりを手にしています。
岩戸山
日本書紀の天岩戸と国生みに基づく曳山。天照大神と手力男尊、伊耶那岐命の三体が御神体。
今回はタイミングよく曳き初めに立ち会うことができました。YouTubeに上げていますのでどうぞご覧ください。
3年ぶりで皆さんテンション上がってました!
木賊山
謡曲「木賊」に由来し、御神体は子供をさらわれた翁が木賊を刈る姿を表します。
山の骨組みはほぼ出来上がり、宵山提灯を取り付ける準備で電球だけが点されています。
以上、7月13日の祇園祭前祭に行われている山建てと曳き初めの様子をお伝えしました。
曳き初めの様子は下のYouTubeからご覧いただけます!
“【3年ぶりの山鉾巡行】祇園祭 前祭へ行ってきました” への1件のフィードバック