吉田神社の節分祭へ行ってきました


公開日 2024年2月2日 最終更新日 2024年2月2日

正月が過ぎ、2月になると急に節分がやってきて、

あーーー豆の準備せな、

あーーー恵方巻買わなきゃ

と慌ただしくなります。

恵方巻は今では全国区になり、フードロスの問題も起きてきていますが京都市内で行われる節分祭への意気込みはなかなか全国に浸透しないようです。

2月2日、2月3日、2月4日の3日間は京都市内が新年の初詣よりも賑わうのではないかというくらいに節分の賑わいを見せます。

各神社の豆まきだけでなく、四方詣りという風習や鬼が登場して法要に参加する追儺式、狂言、車など豪華賞品の当たる豆の販売などなど。最も熱い京都の節分。

今回は、京都の節分祭の中でも最も多くの参詣者を集める京都大学近くの吉田神社の節分祭をご紹介します!

御所の表鬼門が吉田神社

先日、「八月の御所グラウンド」で直木賞を受賞した万城目学の著書「鴨川ホルモー」の舞台としても知られ吉田神社。

平安神宮より少し北、哲学の道より少し西、京大の隣りにある標高100メートルほどの小高い山に位置する神社でここが平安時代より御所の北東にあたる表鬼門とされており古来より鬼や疫病といった悪しきものを祓うための様々な習慣が京都には残っています。

そんな吉田神社の節分祭は京都市内でも最も規模が大きく参道の屋台の数や警察により交通規制など、初詣よりも多くの人々が参詣に訪れます。

吉田神社の節分祭は2月2日から4日にかけて催行され、他にも裏鬼門とされる新選組でおなじみ壬生寺も3日間行事が行われます。

この日は仕事も早く終わったので昼の3時頃に吉田神社へ立ち寄ってみるとすでに境内には参拝者が持参した古い神札や大量に積まれています。

この円形状のものを火炉とよび、2月3日の夜遅くに浄化を点じて炊き上げる火炉祭が行われ、古神符守札に宿る神霊が元の御座にお還りになられると伝えられています。

なんと!車も当たる厄除福豆 

吉田神社といえばやっぱりこれ!

豪華景品の当たる福引き抽選です。
各企業から協賛された八ツ橋や自転車、アイロン、ビール、納豆、日本酒、旅行券など豪華景品が毎年並びます。

これは福豆を一袋300円で購入すると1枚抽選券がついてくるくじ引きシステム。
この抽選結果は吉田神社のホームページだけでなく京都新聞朝刊でも発表されることからその規模の大きさが伝わるはずです。

なんとトヨタからは自動車も提供されます!!

行けるときには必ず吉田神社へ行って節分のお参りと抽選券付き福豆をもらってくるのですが2枚買おうが5枚買おうが未だかつて当たった試しがないです。

すぐ近くで働いている親戚も当たったことがないと。
いつか当たる日が来るのか、倍率が全くわからない吉田神社の福引。

それでも福を求めて買い続けています。
当選したら必ず報告します!

約800台並ぶ屋台の食べ歩きや大学ランチも

2月3日は18時から鬼やらいの追儺式があるので、その前にお参りと福豆だけ購入して一度境内から出ましたが、参道には多くの屋台が埋め尽くすように出店されており多くの参拝者で大賑わい。

屋台|参道|屋台|参道|屋台

という両脇ではなくその真中にも屋台が立ち並ぶので夕方にはギュウギュウ詰めになるほど混み合うのが吉田神社の節分祭。

学生のデートスポットが吉田神社の節分祭になるほどの魔界都市京都!

そんな屋台の誘惑に負けて定番の前田のベビーカステラだけ買って混雑から逃げるように京大へ。

京大に務める従姉妹と追儺式を見ようということになり、京大の学食で少し早めの夕飯を。

京大内の学食はいくつかありますが、北部食堂は21時まで営業しています。
コロッケ、だし巻き、すき煮で440円という学食プライス!

2月2日に行われる吉田神社の追儺式まで時間が空いてしまう方は、京大の学食を体験してみるのもおすすめです!

18時からは節分祭の最も注目される「鬼やらい」

吉田神社の節分祭と言えば、抽選券付き福豆ともう一つ、2月2日18時から行われる鬼やらい。
京都の節分は多くの社寺で鬼の着ぐるみをまとったリアルな鬼たちが境内で暴れ、その鬼を沈めるための法要と矢を射ることで疫鬼を追い払う追儺式が行われます。

以前、書いた廬山寺の鬼おどりのように日中に鬼が出てくるのがほとんどですが、吉田神社は夜やってきます。

それでは御覧ください吉田神社の鬼です

おわかりでしょうか。
写真右側に長髪の鬼がいます。

次です

これは分かりやすい!
赤鬼です。

これが吉田神社の鬼やらいです。
正確には鬼が退治されて立ち去る所です。

17時まで京大で働いていた従姉妹とのんびり喋っていて、17時半頃に境内に戻ったらすでに人だかり。
15時の時点ですでに本殿前には大きなカメラを構えた趣味のおじさまたちがいたのですが、ベストポジションで見たい方は17時前には場所取りされることをおすすめします。

17時半に境内についた私達は本殿の外、参道で鬼を待っていますがこんな状況でした

スタンディングライブなら4列目くらいでも問題ないのですが、吉田神社の場合は同じ地面の高さを人間サイズの鬼たちが練り歩くのでほとんど見えません。

上の写真も鬼たちが本殿にやってくる迫力あるシーンですが、従姉妹と「あれ、鬼じゃない?」「なんか見えた」「あ!鬼だ!」「前の人のスマホ見たほうがよう見えるわ」

こんな状況で、鬼がやってくる臨場感はほぼ無し。

本殿前の拝殿で鬼すなわちは悪神を追い払い私達の不幸を除いてくれる場面なのですが、なにかやってるな〜くらいの今年過去の場所ではわかりません。

鬼やらいを見たい方はどうぞお早めに!

でも間に合わなくても、遠くからでもこの様子を見れると節分らしいことやったわ〜という晴れ晴れとした気持ちになるはず。

平安京のあった時代から宮中で行われていた神事を古式に則って行うのが吉田神社の鬼やらい。真冬の寒い中、松明が灯る境内で鬼が追い払われるのを見ると、なにかしら厄が払われたような身の軽い気持ちになります。

くちなし色した疫神斎の神符

吉田神社の節分祭で授与されるものとして疫神斎の神符(えきじんさいのおふだ)があります。
黄色く染まったこの色はくちなし色と言って古くより魔除けの力があるとされています。

厄除けのお守りとして玄関先に疫神斎の神符が節分期間中に授与されます。

こちらは当店の入り口ドアの上に飾っていますのでご来店の方はどうぞご覧ください。

恵方巻きや豆まきだけではない京都の節分にかけるパワーは他の地域ではなかなか見られない風習です。
一般的には空いていると言われる2月の京都は節分祭をメインにご旅行してみてはいかがでしょうか。

吉田神社
住所:京都市左京区吉田神楽岡町30番地
HP:https://www.yoshidajinja.com/index.html


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