夜空に浮かぶ「大」の文字 3年ぶりに点火された五山送り火


公開日 2022年8月17日 最終更新日 2022年8月17日

今年の夏は3年ぶりの祇園祭山鉾巡行に始まり、3年ぶりに完全点火される五山の送り火で夏が終わりました。

夏の始まりが祇園祭なら、夏の終りは送り火です。

「五山送り火」はお盆の精霊を送る伝統行事で、お盆にお迎えしたお精霊(しょらい)さんを送る京都の夏の行事。
お盆の前におしょらいさんをお迎えする六道まいりについてはこちらを御覧ください↓

六道珍皇寺で行われる精霊迎え「六道まいり」に行ってきました

お盆の前にお迎えして、帰ってきたご先祖様をお盆の間に供物を捧げておもてなしをして、8月16日の送り火で先祖の霊を再びあの世に贈ります。他にも京都市内では盆踊りや六斎念仏が行われるので京都では風俗文化として先祖を送るという宗教行事が今もなおヒビの生活の中に息づいています。

五山の送り火は、東山に大の字が浮かび上がり、続いて、松ケ崎に妙と法の字、西賀茂に船形、大北山に左大文字、そして、嵯峨に鳥居形が点ります。この2年は新型コロナウイルスの感染拡大で火床を縮小しており、今年は3年ぶりに全ての火床に火がともりました。
今回は8月16日の送り火の様子をご紹介します。

午後6時半 曇天の中、如意ヶ嶽を眺める

五山の送り火

出町柳駅周辺などは歩行者天国になることもあり、沢山の人で賑わいます。
鴨川も人が一杯になるのでこの辺りに行く方は午後6時位には場所取りをするのがおすすめです。

20時の点灯には早いのですが、明るいうちに大文字の様子を見てみました。
この場所は吉田山の中腹あたりに位置する場所なのですが、この先に墓地があり私はそこから眺めるのが決まりのようになっています。

上の写真の場所も、これまであった施設が数年前に取り壊しになり更地になったことで眺めやすくなりましたが現在宅地募集中ですので、来年にはこの場所から見れることはないと思います。

五山の送り火

拡大してみるとすでに点々と火床の準備がされているのが分かります。

この火に乗ってお精霊さんが帰っていくので、この2年のような暗さではちゃんと帰れるのか不安になります。。。これからも全面点火でやってほしいなと思います。

まだ点火まで時間があるので少し近づいてみようと思います。

五山の送り火

吉田山を下りて、白川通りを越えて法然院などのある哲学の道まで来てみましたが、ここまで来ると今度は近すぎて見えないんですよね。大文字を正面から眺めるなら少し北に行った今出川通りや御所など京都市内の様々なところから眺めることができます。

ちなみに五山の送り火の点火時間は・・・

大文字 20:00

妙法 20:05

船形 20:10

左大文字 20:15

鳥居形 20:20

以上のようになります。東から順に火が灯り最後に嵐山の鳥居が灯ります。

もう少し近づいてみようかと思ったのですが、この辺りで雷がゴロゴロと鳴り出します。
西の空が怪しい雲の色に変わったので一旦戻ることにしました。

午後7時 地獄のような雷雨に襲われる

はい、まさかの雷雨です。
この雨がやんだのが午後7時50分頃、西の左大文字はすっかり雨が上がっているという情報があったので、やむのを今か今かと待っていました。

その後、分かったのですがこの日は雨の影響で点火時刻が変更になり大文字(左京区)と妙法(同)は点火予定時刻が変更になり、8時10分ごろに大文字と船形(北区)がほぼ同時に点火し、その後、妙法(左京区)、左大文字(北区)、鳥居形(右京区)と続き8時半頃に五山すべてに火が灯りました。

午後8時15分 大文字

五山の送り火

如意ヶ嶽(大文字山)に「大」の字が点火されて徐々に火が大きくなり、8時15分頃には綺麗に浮かび上がりました。

大文字の火床にもなる護摩木は昔から名前と病名を書いて火床の割木の上に載せて焚くと、その病が癒るという信仰があり銀閣寺前でお盆中に護摩木の奉納と薪となる松の割木の奉納ができます。

また、この送り火で炊いた消炭を持ち帰ると無病息災や、粉末にして飲むと病が治ると言われています。

ご先祖さんも、亡くなったうちの猫もみんな無事にあの世に帰っていってくれました。

京都市内独特の風景「お供物入れ」

五山の送り火

京都で五山送り火が行われる8月16日にもうひとつ京都独特の風景があります。

それがこの「お供物入れ」と書かれた段ボール。

もともとお精霊送りとして、お盆のお供えを川(=あの世に繋がる)に流していたものを、河川美化の観点からもこの箱に入れておくと翌日から市が回収してくれます。回収といっても通常のゴミ収集車ですが、お供物だけの回収をしてくれます。

お供えは様々で、ハスの葉やお野菜、お団子、高野槇や仏花などが、京都市内の公園やお寺さんの前などに置かれる「お供物入れ」の中に仕舞われています。

昨日は点火の1時間前から猛烈な雷雨に見舞われてどうなることかと思いましたが点火時間に合わすかの様に雨が上がり、3年ぶりの五山送り火が実施されました。

その後はまた雨が降ってきたので、こうゆうタイミングの良さは何かがあるのかなぁと思ってしまいますね。

これで夏も終わって今年もあと3ヶ月とちょっとです。


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