京都のえべっさんで十日えびす〜京都ゑびす神社


公開日 2022年1月14日 最終更新日 2022年1月14日

関西地方では初詣客も落ち着いた1月10日前後に商売繁盛を願う「十日えびす大祭」が行われます。

京都では花街のある祇園の恵美須神社(通称:京都ゑびす神社、えべっさん)で1月8日から12日までの期間に行われます。

今日はそんな京都ゑびす神社の初えびすの模様をお伝えします。

 

それでは「商売繁盛で笹もってこい!」

京都ゑびす神社 十日えびす

 

初えびすのおこなわれる京都ゑびす神社は祇園や四条の近く、花街のある祇園甲部と宮川町に挟まれた大和大路にあります。近くには南座や建仁寺があります。

1月10日が「十日えびす大祭」となり、その前後の5日間が十日えびすとして多くの人で賑わう京都の正月行事です。

 

京都ゑびす神社 十日えびす

京都にあるゑびす神社は漢字で正しくは「恵美須神社」と書きますが、これは単に音を漢字に当てたもので場所によっては「蛭子神社」「戎神社」「恵比寿神社」「恵比須神社」などが充てられています。

漢字が違ってもお祀りしている神様はみんな左手に鯛を持って右手には釣り竿を持ってニッコリ笑ったえべっさん(八代言代主大神)です。

今年は新型コロナウイルスの感染防止を意識してか、時間帯を分散して参拝される傾向があったようです。本日12日は十日えびすの最終日残り福ということもあって境内は比較的空いていました。

それでも参拝者の方は絶えることなく神社へ来ていました。

 

京都ゑびす神社

 

神社の授与所には飛まつ防止の透明シートが吊るされており少し分かりづらいのですが、鈴と吉兆笹を手にした巫女さんによる舞が数十分おきに奉納されます。

 

急に能管の音色が鳴り、鈴の音がしだすので知らない人はビックリするみたいです。

こうして奉納された吉兆笹をいただき、縁起物の飾りを取り付けるのが十日えびすのお祭りです。

京都ゑびす神社 十日えびす

十日えびすの由来はゑびす様の誕生日が一月十日の寅の刻頃で、そのお誕生をお祝いしてあやかろうとする庶民信仰から生まれたとされています。

十日えびす大祭は1月8日から12日までの5日間行われており、この期間中に「吉兆の福笹」をはじめ、「大宝」、「宝船」、「蓬莱」、「福鯛」、「熊手」などの縁起物やゑびす様が商売繁盛の神様ということで年の初めにあたって商売繁盛や家運隆昌のお札を求める多くの人で賑わいます。

 

京都ゑびす神社 十日えびす

 

また1月9日〜11日深夜0時までは夜通し開門されて参拝者を受け付けることから、夜に賑わうお祭りというのも特徴です。京都ゑびす神社の東側には祇園、西側には宮川町という京都を代表する花街に挟まれていることから周囲の街が夜になると一層活気づくことが一因のようです。

本殿には多くの奉納品があり見てみると祇園の一力亭やお茶屋さんの名前も多く商売繁盛の神様として多くの人から信仰されている神社です。

 

恵美須神社のある大和大路には四条通から神社まで屋台が出て交通規制もされるのですが、最終日の12日は屋台もすっかり片付いていて、車も通れるようになっていました。

最終日に行くことが初めてだったのですが、9日〜11日までの混雑具合が嘘のようです。

境内ではスピーカーから

〜商売繁盛で笹もってこい♪

商売繁盛で笹もってこい♪

お笹に吉兆 付けましょか♪

つけた吉兆 福の神♪〜

というお囃子が流れています。

 

京都ゑびす神社 十日えびす

それでは、十日えびすの一番の目的でもある吉兆の福笹をいただきます。

これも前回お伝えした六波羅蜜寺の大福まいりと似ていて、先に福笹を頂いてから縁起物を取り付けていくという流れとなります。

 

六波羅蜜寺の大福まいりついては下記の記事にまとめています。
六波羅蜜寺で正月三が日に行われる大福まいりに行ってきました >>

 

京都ゑびす神社 十日えびす

 

巫女さんがご祈祷してくださった吉兆の福笹をまず買い求めます。
福笹ひとつ3,500円となかなかのお値段ですが、正月の縁起物だしと言い聞かせてここは奮発!

福笹は正確には「吉兆の御影(おみえい)お笹」と言い、これが御札一つの形態をなしています。

 

京都ゑびす神社 十日えびす

福笹にはすでに御札や縁起物が3つほど付いており、このままでも良いのですが多くの人がここから隣の授与所で縁起物を選んで自分でカスタマイズしていきます。

今年は昨年に続き、残り福の11日に行われる舞妓さんによる福笹の授与は中止となったが、7日と8日には東映太秦の女優さんによる宝恵かごでの社参が2年ぶりに復活しました。

十日えびす 縁起物

 

縁起物には絵馬や福鯛、福箕、熊手、米俵などいろいろな種類があり、選んだものを巫女さんに付けてもらいます。

ちなみに京都ゑびす神社の絵馬に描かれている絵は名誉宮司である中川清氏によるもので、残り福ともなると絵馬の柄は少なくなっていました。初日に行くと4〜5種類の中から選べる年もありました。

 

人気大よせ

 

十日えびすでの縁起物といえば忘れてならないのがもう一つ。

境内の出店で手に入れることのできる縁起物が「人気大(にんきおお)よせ

赤い傘の中に人形が沢山ぶら下がっており「赤い傘(お店)の中に人がたくさん集まってきますように」「人と人の輪が大きく広がっていきますように」との願いが込められていて、祇園の花街にある神社ならではの縁起物です。

年々大きくしていくのが習わしなのですが、その分お値段も大きくなっていきます。

 

京都ゑびす神社

 

十日まいりの5日間は境内が一方通行となり、正面の門から入って本殿脇を通って宮川町の方(鴨川の流れている方)へ行くこととなります。

横参りは感染対策で中止されていました。ちなみに正月のときの様子がこちら↓

恵美須神社

これは横参りと行って神様のゑびす様は高齢で耳が遠いそうです。
そこで、「お参りに来ましたよ〜」ってことをお伝えするために、本殿横の壁を優しくトントンとして帰るのが横参りの習わしです。

お正月三が日には叩けて、十日ゑびすには幕が張られるという事からもこの5日間の混雑具合が伝わるかと思います。

京都ゑびす神社

夕方にも通りかかったのですが、この日は平日ということもあり仕事終わりのサラリーマンの方もお参りに来ていました。

 

京都ゑびす神社

ちなみに今年の十日えびす大祭は1月12日までですが、参拝が集中しないようにと吉兆の福笹授与は2月3日の節分まで延長して行われます。

天候が悪かったり、日程が合わなかった人も今年は2月3日まで福笹をいただけるのでお参りに行ってみてはどうでしょうか。

 

福笹

京都ゑびす神社の「福笹」と「人気大よせ」はしばらくの間、ショップ入り口に飾っておきますのでよろしければご覧ください。

えべっさんが終わるとようやくお正月行事もお終いといった感じになります。

今年も京都アンテナショップ丸竹夷が商売繁盛と行きますように。

 

京都ゑびす神社
十日えびす:1月8日〜12日
8日招福祭、9日宵えびす祭、10日十日ゑびす大祭(初えびす)、11日残り福祭、12日撤福祭
住所:京都市東山区大和大路四条南
HP:http://www.kyoto-ebisu.jp

 

 

 


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