真夏の京の風物詩下鴨神社のみたらし祭(御手洗祭)へ行ってきました


公開日 2023年7月23日 最終更新日 2023年7月23日

世界遺産にも登録されている京都市左京区の下鴨神社では、夏の神事として「みたらし祭(御手洗祭)」が土用の丑の日の前後10日間に渡って開催されます。

この日の京都の最高気温が35.8度と真夏日の厳しい暑さとなる中、冷たいみたらし池にジャブジャブと足をつけてお参りしてきました。

下鴨神社の夏の神事「みたらし祭」

市内は祇園祭後祭の宵山が始まった7月21日、下鴨神社ではみたらし祭が始まりました。
みたらし祭とは、知らず知らずのうちに身についた罪や穢を水に流して、お清めするという夏の神事。
(京都は罪や穢を落とす行事がとても多い!)

下鴨神社の境内にある末社・井上社にお祀りされている神様が「瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)」という人の罪や穢れを大海原へ流すお祓いの神様です。

この神様のお社まで裸足で御手洗池の中を進み、ご神前にロウソクをお供えして、さらにご神水をいただくというのがみたらし祭です。

ご神水を飲むことで身と心が清らかになって一年の無病息災を祈ります。

千灯ほどのみたらし提灯が境内を照らし、参道には豆餅で有名な出町ふたばや酒蔵などの露店が参道に並びます。最近は出町柳の店が大行列で買うのをためらいますが、参道ならスムーズに買えるのでおすすめです。と言っても夕方には売り切れてしまうのでご注意下さい!

みたらし祭のお参りの方法

みたらし祭りの期間中は境内が一方通行になるようロープが張られており、時計回りで楼門から本殿にお参りして、御手洗池へという順序が作られていました。

下鴨神社本殿

本殿でお参りをしたらお祓いのロウソク(300円)を納めていよいよ御手洗池へと向かいます。

履物を入れるビニール袋を神社の人にもらったら、この場所で履物や靴下を脱ぎます。

そして、この時点でズボンやスカートを膝丈まで上げましょう。
私の場合は、みたらし祭に行くときは膝まで上げやすいズボン、濡れた足を拭くタオルや手ぬぐいを持っていきます。

裸足になったらロウソクを受け取って御手洗池に入ります。
御手洗池の水は真水の冷たさなので、猛暑日となったこの日にはとても気持ちいい冷たさです。

平安時代の貴族が夏の疫病を防ぐために始めたみそぎが起源とされ、「足つけ神事」とも呼ばれています。

御手洗池に入ったら井上社のご神前の献灯台に灯明を献灯して一年の無病息災を祈りましょう。
夜に行くと幻想的で、写真映えするのですが週末や土日は混み合いますのでゆったりお参りしたい人は夕方がおすすめです。

お水とりで御手洗池の御神水を飲みましょう

献灯をすませたら池から上がり、履物をはきましょう。

膝丈まで水で濡れるのでハンカチやタオルは必須です。
身を清めたらご神水を頂きましょう。

双葉葵の模様のついた「鴨のくぼて」という器にたっぷり汲まれたお水をいただきます。
この器でお水を飲むのもコロナ禍を経てようやく復活です。

器で飲むだけでなくこちらの注ぎ口から置かれた紙コップで水を飲むこともできます。

下鴨神社のみたらし祭はご神水をいただくというお参り方法からコロナ禍でさまざまな形態が取られていましたが、今年の姿で今後もやられていくんだろうなと感じました。コロナ禍を経た新しい神事の姿が京都市内各所で見られるようになっています。

賀茂の御神石と御神水

2021年のみたらし祭は新型コロナウイルスの感染症蔓延に伴い御神水を飲むことができず写真のペットボトルでの授与でしたが、今年もペットボトルでの授与(150円)もありました。

冷蔵庫で冷やしてくれた水もあるので、夏の水分補給や行けなかった人へのお土産にもいいですね。

写真左の黒い石は「賀茂の神石」といって、子供の「かんの虫封じ」の御神石として昔から信仰されています。今年の石を持ち帰り来年また返して新しい石をいただくという風習です。

夏の日のこの神事は子連れの親子もたくさん訪れるので、このような身を清める石が古来から重宝されていたんでしょう。

これで一年の罪や穢を水に流して、冷たい水に足をつけることで気分もスッキリしました。
境内を出たら露店も出ていますので糺の森をのんびり歩いて帰りましょう。

というわけで、下鴨神社の夏の風物詩「みたらし祭」をご紹介しました。
2023年は7月21日〜7月30日までですが、土用の丑の前後10日に開催されるので毎年開催日は異なります。事前に下鴨神社のHPで確認されることをおすすめします。

下鴨神社
住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59
HP:https://www.shimogamo-jinja.or.jp


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